平成30年7月31日に岡﨑組は「ひなたの極」の認証をついに取得致しました。「ひなたの極」は宮崎県で平成30年2月1日に創設された制度で、仕事と家庭の両立の実現に向けた職場環境づくりを積極的に行なっている企業や事業所のうち、特に優れた取組成果が認められる企業等を『働きやすい職場「ひなたの極」』として知事が認証する制度です。
「ひなたの極 認証特集」では認証までの道のり、男性育児休暇取得者へのインタビューをはじめ今後の展望や建設業のこれからの働き方についてインタビュー形式で4回に渡りお届けします。
第1回は「ひなたの極認証までの道のり」。今回は、「ひなたの極」認証まで導いた管理部 総務課 課長 甲斐 徹と管理部 企画課 新規事業担当 内野 智仁にインタビューを行いました。
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ひなたの極認証おめでとうございます。まずは、「ひなたの極」認証制度について教えてください。
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ありがとうございます。ひなたの極を一言でいえば「暖かい企業、人が集まるような企業」であることを県が認証をするという制度です。主に、有給休暇の取得率や年間平均残業時間数などが認定基準となります。
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「ひなたの極」認証制度を受けようとしたきっかけは何でしたか?
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きっかけは・・・、すでに取れると思ったからです。社長である岡﨑がつねづね言っていることなのですが、「まずは時間を作ろう、結果として生産性を上げよう」という方針に沿って行動をした結果だと思っています。
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基盤の部分は既に整っていたんですね。取り組みはいつから開始されたのでしょうか?
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取り組みを始めてもう5年になりますね、もう5年かという思いと、まだここまでかという思いが入り混じっています。
5年前から既に岡﨑組では取り組みを開始。「ひなたの極」の認証が創設されたのは平成30年。認証開始前から岡﨑組では『働きやすい職場』にする動きがはじまっていました。
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「ひなたの極」認証を受けるためには、どのような要件がありますか?
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有給休暇の取得率、年平均残業時間数、育児休暇取得率など全部で23項目要件があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
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「認証を受けるまでにどのような難関がありましたか?
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残業時間、育児休暇ですね。ご存知の通り、弊社は建設業です。
繁忙期・閑散期があり、突貫工事や災害復旧工事もある。そのような中で、残業時間を超過させないようにするのはかなりの苦労がありました。技術者・技能職の皆さんには相当なご協力を頂けたと心から思っています。いまでこそ当たり前になりましたが、出勤簿や給与明細を電子化するときなどはかなりのご意見をもらいましたね。あまりにも白熱するので私(内野)の説明は炎上商法だといわれたほどです(笑)。
男性の育児休暇はかなりの難点でした。生コン事業部・建設事業部、ともに人手が足りていません。1週間の育児休暇でも現場に相当な負担を強いてしまいます。それでも、甲斐や私が部門長と話をし、理解を頂き、男性にも育児休暇をとってもらう。頭では理解していても、体ではわからない。心から理解してもらうにはまだまだ時間が必要だと思っています。子供が生まれたら男性でも女性でもかかわらず育児休暇を取得することが当たり前になるようになることが最終目的です。
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繁忙期・閑散期のある建設業にとって、残業時間の削減は特に大変だったのですね。
残業時間(所定外労働時間)の削減に関する具体的な取組としてどのようなことを行ったのでしょうか?
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BSC(バランス・スコア・カード)というものをトップダウンで決めました。
各事業部ごとに達成すべき重要な指数が書いてあるシートです。社長の言葉だけではなく、数字で示すことで管理部と他部署が共通の認識をもって所定労働時間の削減を目指しました。
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「特別な休暇制度」としては何を設けましたか?
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小学校入学時まで看護休暇が年10日(有給)でもらえるというものでしょうか。まだまだ利用率は低いですが、現場で働く皆さんにも是非利用してもらいたいと思っています。
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岡﨑組では男性が育児休暇が取れるときには極力取るよう指導がありますが、いつ頃から指導がはじまったのでしょうか?
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おととしからですね。甲斐の第3子が生まれるころに育休の話が出ました(結局甲斐は取れなかったのですが。)
それでも、議論は多くしました。結局働き頭である旦那が休むと手取りが少なくなって家計を圧迫してしまうのです。有給もあるから、有給取ったほうが良くない?とかそんな葛藤もありました。
ですが、有給は本来自分たちの使いたいときに使うもので、育児休暇の為に使うものではないだろう、ということで有給ではなく育児休暇を取ってもらうよう指導し始めました。
出勤簿や給与明細の電子化とBCCによる残業時間の削減、看護休暇の設立、有給と育児休暇の分離と男性育児休暇の促進で岡﨑組は自分も家庭も大事にできる企業に。
行動計画によって、更に子どもを持つ家庭に優しい企業を目指します。
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次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の内容について教えて頂けますか?
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一般事業主行動計画は、子供を育てる労働者の始業・終業時刻の繰り上げ、繰り下げ、子の看護休暇の設置などですね。
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「ひなたの極」を獲得できた今、ひなたの極認証までを振り返るとどのような想いですか?
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一つの認証を取れたという実感を感じます。最初に比べると社内の意識も大きく変わったのだなと感じます。
一つ一つは地味で、役に立っているのかどうかもわからないことが多くありました。それでも従業員で頑張れたのだなと思います。
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今後更にどのような施策を打っていく予定ですか?
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インターバル制度を導入したいです。建設業だから24時間ということではなく、当たり前に休みが取れる環境を整備していきたいですね。
注※ インターバル制度とは勤務の終業時間と翌日開始の間を一定時間空けることにより、休息時間を確保し、実質的に労働時間を短縮させる制度
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最初に取り組んだ時のそもそもの考え方で、私は1つの制度を厳格に作りたかった訳ではなく、会社としてできる範囲での「選択肢」を増やしたかっただけです。
「自由に」「柔軟に」利用して欲しかったので。
人生(育児や看護、介護など)において、会社や仕事が邪魔をしてはいけないし、仕事を理由に個人負担を強いる会社には人材は来ません。
「早く帰りたい時は早く帰れる」「休みたい時には休める」これが当たり前であり、この逆だとブラック企業でしょ?
反対に「今はストイックに仕事がしたいのに」と思っても、会社が勝手に「早く帰れ」とか「休みを取れ」とか「完全消灯」とか、そんな事しても窮屈になるだけです。
まあ、何も決めずに適当に、ゆるゆるだと困るので、あくまで標準の制度を整備して、色々範例を増やして、みんなが利用しやすく、選びやすく、かつ平等に、充実させていければと思います。
「理想論」と言われるかもしれませんが、理想があるから「変化」が生まれると思います。現にうちもこうやって変化してきたし。
現実しか見ない人は、「愚痴」が生まれるんですよ。
一つ一つ努力して当初に比べると社員の意識も大きく良い方向に変化した岡﨑組。
「ひなたの極」の認証がゴールではなく、仕事が社員の負担にならず生き生きと働ける会社に成長し続けるようにこれからも制度を充実させていきます。